【事例1】
Kさんは、 食事指導に対しては 「はい、わかりました」 と小さな声で返事をし、 「そんな大きな目標、私には無理ですよ。すみません、いつもできなくて。でも、どこが悪いんだろう」 と申し訳なさそうに平謝り。
さらに、Kさんは、自分の状況を客観的に判断できていないことから、セルフ・モニタリング法の導入を計画します。 セルフ・モニタリング法は、達成しようとする目標に向かっている途中の、自分の行動や体調、気持ちの変化を観察、記述する方法です。望ましい行動によって良い結果になることを客観的に理解することが、自己効力感を高めることにつながります。 セルフ・モニタリング法では、次の2点を設定します。 (1)具体的な達成目標と行動目標 (2)身体面、認知面、感情面などの広範囲な観察項目 観察項目では患者様が目標を達成するまでの葛藤なども理解できるようにすることが必要です。記述の際には“最も満足しているのを10とすると、今日の満足度はいくつか”というように、観察項目は測定可能なものとして作成します。